2020年06月10日
企画展「みずほの蝶」② チョウの雑学
みなさんこんにちは。
今回は、趣を変えて、チョウの雑学を一つ。
皆さんはチョウを数える時に、なんと数えますか。
「一羽」「一匹」、どちらも使うでしょう。
ただ、企画展「みずほの蝶」では、「一頭」としています。
チョウを「頭」と数えるのは、学術的な場で用います。
ですので、学者や動物園、博物館などでは「頭」を使っています。
チョウを「頭」と数えるのは、西洋の動物園で「head」を用いていたことに由来するといわれています。
西洋の動物園では珍しいチョウを飼育しているところも多く、種類に関係なくチョウも「head」で数えられていたそうです。そのうちこの「head」が昆虫学者の間でも用いられ、チョウを「head」で数えることが定着したそうです。
では、なぜ日本でチョウを「頭」と呼ぶようになったのでしょうか。
飯田朝子『数え方の辞典』(小学館、2004年)によると、明治のはじめに英文の博物学書を翻訳していた人が、チョウの記述の中に「head」と言う単語を見つけて、「頭」と直訳したものと思われ、それが現代に定着したという説を紹介しています。
チョウの数え方一つにもエピソードがあるのですね。