2021年10月31日
企画展「瑞穂の狭山茶」ギャラリートーク
みなさん、こんにちは。
今日は企画展「瑞穂の狭山茶」の関連企画、ギャラリートーク(第1回目)を開催しました。
狭山茶というと、入間市や所沢市といった埼玉県を思い浮かべる方が多いと思います。
でも、狭山茶の祖といわれる吉川温恭と村野盛政は、現在の入間市宮寺地区と瑞穂町駒形富士山地区の出身で、瑞穂町も狭山茶の誕生に関わっているといえるでしょう。
〈ギャラリートークの様子〉
今回の展示解説では、狭山茶の誕生に関わった吉川家についてお話しました。
吉川温恭は村の有力者であるとともに、宮大工として江戸にもよく通っていたといわれています。江戸市中での流行りや人気のある物産についても詳しかったと思います。
また、村野盛政も剣術の達人だったと伝えられ、諸方に出かけていたと思われます。こうした二人によって、製茶の工夫が重ねられ、「狭山出産之宇治製茶」が作られていくのです。
ただ、二人の功績はそれだけではありません。
地域の産業として根付かせるための努力を欠かさなかったのです。
吉川家の史料を紐解くと、吉川家(温恭と息子の達徳)が教えた茶の伝習者は30名を超えます。
入間市域や瑞穂町域、八王子や国分寺など、多くの人に伝習し、狭山茶製法を広く伝えました。
こうした地道な努力によって狭山茶の名は知られるようになります。
〈お茶の伝習者たち〉
今回のギャラリートークでは、お茶屋さんもいらっしゃっていました。
展示資料をみて、お茶屋さんならではのお話も聞かせていただきました。
〈お茶屋さんから実体験に基づいた話も〉
今後の企画展の関連イベントは、11月13日(土)、2回目のギャラリートークを行います。
また、温故知新の会として11月21日(日)、「資料にみる狭山茶」を開催します。こちらは企画展と少し切り口を変えてお話したいと思いますので、ぜひご参加ください。