2020年07月05日
第129回温故知新の会 「甲州道中吉野宿の記録-津久井縣の漆と百姓の減免要求-」
皆様、こんにちは。
梅雨の最中ですが、いかがお過ごしでしょうか。
今日は温故知新の会、歴史講演会「甲州道中吉野宿の記録–津久井縣の漆と百姓の減免要求–」を開催しました。
講師は、津久井の歴史こぼれ話を語る会の大野洋一さんです。
〈講師の大野洋一さん〉
今回のテーマは漆と年貢の減免要求です。なかなか難しそうだし、この辺りには漆はないし…と思いがちですが。
話はいかにして、年貢を下げてもらうか。言うは易しですが…。
百姓たちが理路整然と、いかに年貢を完済できない状況にあるかをせつせつと語ります。
猪や鹿に若芽を食べられる。前の代官から上納を増やされ…。
年貢を取る側、納める側、それぞれの立場を説明しながら、いかに年貢減免の要求を行っていくか、丁寧に解説されます。
今回の中心となる史料は、大野さんが保管しているもので、広げてみるとこんなに長いです。
これだけのものを読み込むのは大変です。
〈古文書(複製)を広げて解説〉
漆も奥が深いです。漆を取る季節による違い、漆を取る手間、何よりも漆の林を維持する苦労。
吉野宿はその負担の重さから、徐々に現物からお金に切り替えていきます。
そんな移り変わりの時期を大野さんは丁寧に、わかりやすく解説されました。
会場は新型コロナウイルス感染症の対策をして、距離を取っての聴講できるようにしています。
次回の温故知新の会は、7月19日(日)13:30~ 公開座談会「瑞穂音頭はどのように始まったのか?」です。