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9:00〜17:00
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第3月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休館日

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20180312

第72回けやき館温故知新の会「箱根ヶ崎宿の人馬継立」

みなさん、こんにちは。

 

昨日、けやき館の多目的室にて、第72回けやき館温故知新の会「箱根ヶ崎宿の人馬継立」を開催しました。

江戸時代、箱根ヶ崎宿は青梅街道や日光脇往還が通る交通の要地として、物資運搬における人馬の継立(つぎたて)を行っていました。

 

今回の講演は、瑞穂古文書を読む会の岩崎行雄先生に講師になっていただきました。

 

講師の岩崎先生

 

 

当日の会場内の様子。

 

 

今回は瑞穂町箱根ヶ崎の名主を勤めた村山家の文書のうち、文政8年(1825)に記された「人馬日〆之覚帳」という記録を分析して、講演をされました。

箱根ヶ崎宿は日光街道3番目の宿で、荷物や書状を継ぎ立てするために整備された街道で、宿屋で賑わっていた一方、幕府の御用での荷物や書状の運搬は大きな負担となりました。

 

特に注目される継立は、八王子千人同心の往来です。八王子から日光まで3泊4日かかります。箱根ヶ崎宿に対しては一回の通行に人足80人、馬40疋ほどを用意するように命じられました。これほどの規模となると、箱根ヶ崎村だけでは人馬は足りませんので、近隣の村々から用意して何とかまかなったそうです。

こうした継立では、人足に対して道中駄賃が支払われたそうですが、箱根ヶ崎宿から、次の宿場の二本木宿へ荷物を運搬しても、一人あたり二八そば一杯分くらいの金額で、とても充分なものではなかったそうです。

この他にも、先触、御用状、夜中の継立など、昼夜に関わらず、さまざまな人や荷を宿場から宿場へとつないでいたことを解説されていました。質疑の際には、会場から、思い思いの質問が飛びかい、みなさん江戸時代の宿場について感心がとても高い様子でした。

 

次回は温故知新の会は、3月25日(日)、「眼でみることのできない瑞穂町の星空」です。天体・自然に興味のある方はぜひ参加してください。また、当日13:00から、伝承の広場で太陽望遠鏡での観測会を開きます。こちらもあわせてご参加ください。

お待ちしています。

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