2018年05月09日
第76回温故知新の会 自然に関する講演会「雑木林に生えるキノコの役割」
今年のGWも、いつものようにあっというまに過ぎてしまいしまた。
皆さんにとって、この連休はいかがでしたでしょか?。
春の列島大移動も最終日となった6日午後、ここけやき館では、第76回温故知新の会 自然に関する講演会「雑木林に生えるキノコの役割」が開かれました。
講演者は、当館自然科学担当の谷亀高広学芸員。
“生きもの大好き”な学芸員です。
最近は、NHK教育の番組にも登場し、当館で開催中の企画展「みずほの花図鑑―早春から初夏にかけて―」 も担当しています。
そんな仕事も研究活動も絶好調の谷亀学芸員の講演とあってか、会場には80名あまりの方が足を運ばれ盛会となりました。
講演の内容は、生物としてのキノコの特徴や雑木林での菌類の役割、食用キノコの採取や栽培、毒キノコについてといった私たちの暮らしとともにある雑木林の菌類のことなどを、自然科学の視点から紹介するもので、谷亀学芸員自らの研究対象となる植物と菌類の共生に関しても触れました。
全体として少し専門的で、80分近い長丁場となりましたが、
アニメや漫画、動画などを交えながら、軽妙に話を進める谷亀学芸員の菌類への愛情には、多くの方が惹きつけられたようです。
講演の最後には、お子さんから大人まで質問に立たれ、実際に身近なキノコを持参された方もおられました。
一つ一つの質問に熱心に答える谷亀学芸員の様子は、普段の気楽な感じとは異なっていて、微笑ましくもあり、印象的でした。
そして何より、メモを取り、熱心に質問されるご参加の方々の姿勢からは、キノコという“雑木林の小さな生命”に注がれる多様な眼差しのあることに、改めて気付かされる講演会となりました。