けやき館・耕心館では、「第19回瑞穂のつるし飾り」が賑々しくはじまりました。
けやき館では、一足早く、前週の2月8日(土)から「ひなまつり展」とともに「瑞穂の匠」も開催されています。
この「瑞穂の匠」は、平成29年から耕心館ではじまり、令和4年よりけやき館に場所を移し、毎年“春”をテーマとした作品が並びます。

匠である出展作家は、瑞穂町に在住し活動している方々です。
押し花アートの町田友一氏、ステンドグラスの八百下樹実子氏、木目込み人形の山﨑真壽妥(泰子)氏と、今回は新しく、木彫の石田和雄氏、色鉛筆画の池谷功氏が加わりました。
ここでは匠のみなさんの作品を一部チラ見せでご紹介いたします。

最初に会場でみなさんをお出迎えしてくれるのは、木目込み人形の山﨑氏の作品群です。今年も素敵なおひなさまがたくさん並び、見ごたえがあります。その中でも、今年の目玉は“光る君へ”の世界です。是非じっくりご覧ください。

その次に、壁に輝くのは町田氏の押し花アートです。花だけでなく、葉や樹皮も巧みに用いられた見事な色彩感覚です。展示を担当しました私のイチオシは、左から2番目の「春のこもれび」です。他にも、ご自身の盆栽のもみじの紅葉の葉が使われている作品もあります。ぜひ、遠くからと近くとでの見え方の違いもお楽しみください。

色鉛筆画の池谷氏の作品「瑞穂の風景」10点です。ライフワークとして、瑞穂の風景を描き、その紹介を書かれています。今回はその中でも“春”にちなんだ風景を展示しています。なじみの風景がみごとに描かれ、至近距離で観た時に、色鉛筆で描かれていることに気づき驚かされます。紹介文とともに瑞穂の魅力を味わってください。

石田氏は、木彫です。こちらの立雛に見惚れます。人形のもつ雰囲気に加え、金で描写された文様<截金(きりがね)>の技も光ります。截金とは、金箔を文様型に切り本体の立体に貼り付ける技です。何本もの線状模様に圧倒されます。もう1点の「稚児文殊像」も何ともかわいらしい文殊さまと獅子に見惚れてしまいます。

そして、会場を一段と華やかに彩っているのは、八百下氏のステンドグラスです。可愛いおひなさまがたくさん並びます。今年は、段飾りのおひなさまも。私が注目しているのは、バラのランプです。バラの花が半立体の面で捉えられ構成されたブーケになっているのです。ステンドグラスならではの表現でもあり大変魅力的です。
このように魅力たっぷりの作品が、けやき館2Fギャラリーに並んでおります。
ぜひぜひ、実際に作品を観て体感しにいらしてください。
この「瑞穂の匠」展、「ひなまつり展」、「瑞穂のつるし飾り」ともに3月3日(月)まで開催しております。
見ごたえ充分、ぜひぜひ足をお運びください。
2025年02月15日
ひなまつり展2025 和紙人形実演
みなさん、こんにちは。
昨日から瑞穂のつるし飾りも始まり、多くのお客様で賑わっています。
これから当ブログにて、瑞穂のつるし飾り(ひなまつり展2025)の見どころについて、不定期にお知らせしていきます。
1回目は和紙人形の実演です。瑞穂のつるし飾り期間中の11時~12時まで、毎日ボランティアの皆さまが実演されます。
〈和紙人形実演の様子〉
実は、瑞穂のつるし飾りを始める前、和紙人形を作って耕心館で飾り、好評いただいたため、翌年からつるし飾りを始めるようになったということで、今回は手軽に作ることができる、きれいな和紙人形を実演しようとなりました。
〈和紙人形製作中〉
針を使う必要がないので、どなたでも取り組みやすいです。
作りたいと思う方、実演中に型紙を配布しています。ぜひ、実演中のボランティアさんにお声がけして、型紙をもらってください。
〈作り方の手順を説明しています〉
早速、ボランティアの方が作り方について説明されています。
また100セット限定ですが、和紙人形セットも耕心館にて販売していますので、こちらもぜひご利用ください(売り切れ次第終了)。
みなさんもぜひご来館いただき、瑞穂のつるし飾りを楽しんでください。
2025年02月15日
「古民家で楽しむ紙芝居」を開催しました
みなさん、こんにちは。
けやき館では昨日14日から「瑞穂のつるし飾り」が始まって、たくさんのお客様でにぎわっています。
今日は、館内の瑞穂の民家前で「古民家で楽しむ紙芝居」を開催しました。
1作目は、町内に伝わる昔話「樽の口の大蛇」です。絵は瑞穂中学校美術部の生徒さんが描きました。

町内の栗原新田の南、樽の口には恐ろしい大蛇が住んでいて、村人たちは不安に怯えていましたが、ある日、意を決して大蛇を退治すると‥‥。
2作目は、馬場のぼるさん作の「きつねとごんろく」です。

ある日、鬼のごんろくが真っ赤な柿を一つもぎ取ったところ、美しいお姫さまに見つかってしまいました。ところが、そのお姫さまというのは‥‥
次回は、5月17日(土)に開催予定です。
「古民家で楽しむ紙芝居」全10作品は、YouTubeでもご覧いただけますので、ぜひ見てみてくださいね。
2025年02月12日
企画展関連展示「ももの節句のおひなさま」・「写真俳句~四季の彩り」
みなさん、こんにちは。
最強寒波もようやく一段落しましたが、まだまだ寒い日が続きますね。
けやき館では、企画展「ひなまつり展2025」が始まっています。
その関連展示として、町内の保育園児たちが制作した「ももの節句のおひなさま」と、瑞穂俳句会の作品展「写真俳句~四季の彩り」も展示しています。
「ももの節句のおひなさま」では、今年も石畑保育園・狭山保育園・東松原保育・みずほひじり保育園の園児たちが、かわいいおひなさまを作ってくれました。展示場所は学年ごとに
・3歳児(年少組)は入口(風除室)

・4歳児(年中組)は館内の瑞穂の民家・縁側

・5歳児(年長組)は企画展示室

となっています。
また、体験学習室に向かう通路には、瑞穂俳句会のみなさんの俳句作品に写真を添えた「写真俳句~四季の彩り」を展示しています。

今月14日(金)からは、耕心館・けやき館共催の「第19回 瑞穂のつるし飾り」も始まります。
一足早く春を体感しに、みなさん是非いらしてください。お待ちしております。
2025年02月08日
今年も「初めての人向け 古文書を読み解く」を行いました
みなさん、こんにちは。
寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
けやき館では、3回(1月25日から)の連続講座「初めての人向け 古文書を読み解く」が行われました。
毎年、瑞穂町および近隣地域に伝わる江戸時代の史料を教材として、古文書の読み方を学ぶ講座となっています。
第1回目(1月25日)の講師は、瑞穂古文書を読む会代表の塩島清志さんです。
まず手始めに、近世(江戸時代)文書の特徴、よく使われる文字や異体字などを教えていただきました。
古文書は崩し字に慣れることとともに、江戸時代の文体(候文)に慣れることが大切です。基本的な文体を丁寧に解説されました。
〈講師の塩島清志さん〉
第2回目は(2月1日)は、塩島さんによる基本的な文体の続き、そして、後半で実際の古文書を読み解いていきます。
講師は岩崎行雄さんです。一通目は大海道細渕家文書の質物取引取極です。江戸時代末期の質物(質を取引する際の借主と貸主の守るべきことを記した文書)を読みました。
江戸時代のお金のことなど、難しい表現も多い文書ですが、計算も難なくこなしながら解説をされました。
〈第2回目講師の岩崎行雄さん〉
第3回目(2月8日)は、2回目に引き続き、岩崎さんによる瑞穂町内の古文書解読です。
町内の長谷部新田、栗原新田の新田開発に関係する古文書を解説してもらいました。
新田を開くにあたり、他村から長谷部新田へ来る際の村出証文や引寺に関する文書など、古文書を読みながら新田開発当初の時代について学びました。
担当してくださった瑞穂古文書を読む会の皆様、ありがとうございました。
「初めての人向け 古文書を読み解く」は来年も実施したいと考えています。古文書に興味のある方、瑞穂町の歴史に興味のある方は、ぜひ来年も期待してください。
2025年02月08日
ひなまつり展2025今年も始まりました
みなさん、こんにちは。
今年もひなまつり展、そして、瑞穂のつるし飾りの時期がやってまいります。
今日(2月8日)からひなまつり展2025がスタートしました。
〈企画展示室の様子〉
企画展示室では、大海道細渕家の享保雛の他、殿ケ谷小峰家の内裏雛など、瑞穂町に伝わる雛人形などを展示しています。
〈大海道細渕家の享保雛〉
企画展示室中央には、静岡県の駿河雛人形天神飾りを、アレンジを加えながら展示しています。
中央奥には天神様(菅原道真公)がいて、なかなかの迫力です。
〈天神飾り〉
また、昨年に引き続き、立川市在住で、雛飾りを多数収蔵している、爲國翠子さんに協力をいただき、雛飾りを展示しています。
〈爲國さんちの雛飾りコーナー〉
今年はいろいろな形のお雛様をテーマに展示をしています。とても小さな豆雛から、様々な材質(紙、木、布、陶器、ガラス…)、様々な手法で制作された雛飾りを展示しています。
この他にも、今日から2階の展示ギャラリーで「瑞穂の匠」、企画展示室他で「ももの節句のおひなさま」、エントランスホールで瑞穂俳句会 俳句展示「写真俳句~四季の彩り展~」も開催されています。
それぞれ詳細については、改めて当ブログにて紹介します。
そして、2月14日からは第19回瑞穂のつるし飾りも始まります。ぜひけやき館・耕心館にいらっしゃってください。
みなさん、こんにちは。
毎日寒い日が続きますが、いかがおすごしですか。
けやき館では12月21日に「狭山丘陵 冬の探鳥会」を実施しました。
講師は日本野鳥の会・奥多摩支部会員の名執修二さんです。
今回は、狭山丘陵内の「里山民家」(武蔵村山市)に集合して、宮野入谷戸周辺を中心に散策しました。

開始早々に参加者の男児が上空にオオタカを見つけ、探鳥会の雰囲気を一気に盛り上げてくれました👍
その後は、名執さんの案内でモズを観察しながら、途中珍しい物を発見しました。下の写真の中央部分ですが、何だか分かりますか?

よく見ると「はやにえ」です。モズには、捕らえた昆虫や小動物を枝の先に刺す習性があるとのこと。確かに刺さってました💦
他にも、ヒヨドリ・メジロ・セグロセキレイ・アオジ・ノスリ・トビなど、さまざまな野鳥に出会っただけでなく、イタチにも遭遇することができました。
また、姿が見えず鳴き声だけの鳥は、名執さんがイラストやご自身で撮影した写真を使って、解かりやすく説明してくださいました。

今日の探鳥会には、瑞穂ケーブルテレビが収録のため同行しました。番組は来年3月に「なるほど!ザ・みずほ」で放送予定です。
毎回大人気の探鳥会は、来年の春に次回の実施を予定しています。みなさんのご参加をお待ちしています。
2024年12月08日
狭山丘陵市民大学2024「狭山丘陵の獅子舞」獅子舞実演
みなさん、こんにちは。
先週に引き続き、狭山丘陵市民大学「狭山丘陵の獅子舞」が行われました。
今回は「四市町の獅子舞と高木獅子舞実演」です。
先週の久保田裕道先生による講演を踏まえ、各市町の獅子舞の概要が説明されます。
隣り合った地域であっても、獅子舞の成立は異なり、獅子頭の表情から演目構成の違いまで差異がみられることがよくわかりました。
〈横中場の獅子舞〉
〈高木の獅子舞〉
ちなみに、瑞穂の箱根ヶ崎獅子舞は、獅子頭は龍頭で、先導役は天狗、獅子舞の前に棒遣いが曽我兄弟の仇討ちの場面を演じるなどが特徴に挙げられています。
続いて、高木獅子舞の実演になります。
高木獅子舞は江戸時代から始まっていると言われていますが、一時中断していたものを「高木獅子舞保存会」が1998年に復活させ、現在に至ります。
例年、9月15日前後に高木神社で奉納上演のみとのことですが、今回は特別にけやき館での上演に応じていただきました。
まずは、会長からのご説明。
〈保存会尾﨑会長〉
続いて先導役(狐)と三匹獅子が勇壮な踊りを披露します。
〈三匹獅子と天狗〉
両脇にはささらすり、そして唄と笛も加わり、獅子舞が舞われていきます。
〈ささらすり〉
〈笛〉
こちらは雌獅子隠しの場面。雄獅子同士で激しく争っています。
〈雌獅子隠し〉
やがて仲直りして終演を迎えます。
〈無事終わりました〉
いつもとは勝手が違う会場ですが、綿密に準備され、形を変えながらも分かりやすく演じていただきました。ありがとうございます。
なお、落ちた獅子の毛(かんな削りした薄板)は縁起物とのこと、見学の方が持ちかえりました。
見ている方もきっと貴重な体験をされたと感じたのではないでしょうか。
狭山丘陵市民大学は来年度も実施予定です。来年度もご期待ください。
2024年12月01日
狭山丘陵市民大学2024「狭山丘陵の獅子舞」講演会
みなさん、こんにちは。
今年も狭山丘陵市民大学が始まりました。
狭山丘陵市民大学とは、狭山丘陵を中心に歴史や文化を学ぶ、東村山市・東大和市・武蔵村山市・瑞穂町が合同で行っている勉強会・見学会です。
今年のテーマは、「狭山丘陵の獅子舞」です。
多摩地域、狭山丘陵周辺には三匹獅子舞が数多く伝えらえています。今年は講演会と東大和市の高木獅子舞の実演を通して、獅子舞について学ぶ講座となっています。
今回は東京文化財研究所の久保田裕道先生に「狭山丘陵から日本のシシマイについて考える」と題して講演をしていただきました。
〈講師の久保田裕道先生〉
民俗芸能としてのシシマイは三匹獅子舞だけではなく、多岐にわたり、例えば正月の門付の獅子舞もその一つです。
まずはそんないろいろな獅子舞を、久保田先生撮影のスライドで見ていきます。舞楽系の獅子舞、行道系の獅子舞、山伏神楽系の獅子舞…、それぞれの芸能の特徴を見た上で、三匹獅子舞に入ります。
〈講演の様子、シシマイの分類〉
三匹獅子舞は雄獅子2匹による雌獅子の取り合い(雌獅子隠し)が定番ですが、そうはいっても定番にオリジナルの要素が加わりやすいようで、地域ごとに面や所作などに個性が見られやすいことを、様々な三匹獅子舞を事例に紹介していただきました。
確かに、瑞穂町の箱根ヶ崎獅子舞についても、獅子が登場する前に棒遣いが曽我兄弟の場面を披露することが特色であるといわれています。
そして、来週実演の高木獅子舞の形態や唄など、みどころを紹介していただきました。来週の実演が楽しみになります。
次回は来週(7日)、四市町の獅子舞の紹介と東大和市の高木獅子舞による実演となっています。まだ空きもありますので、ぜひご参加ください。
2024年11月23日
「古民家で楽しむ紙芝居」を開催しました
みなさん、こんにちは。
季節はすっかり晩秋になってきましたが、いかがおすごしですか。
本日けやき館では、「古民家で楽しむ紙芝居」を開催しました。
一作目は「五郎松・十郎杉」です。画は現代美術家の相馬博さんが描きました。
曽我の十郎と五郎の兄弟が、親の仇・工藤祐経を討つ話が題材になった昔話です。

二作目は、瀬戸内寂聴さんがお話を作った「幸せさがし」です。
中国を舞台に、幸せを求めた若者が西方に旅して、お釈迦様に会いに行くという物語でした。

「古民家で楽しむ紙芝居」全10作品は、YouTubeでご覧いただけます。
他の9作品もぜひご覧になってください。
次回の「古民家で楽しむ紙芝居」は来年2月15日(土)に開催する予定です。
みなさんのお越しをお待ちしております。