2022年11月13日
第183回温故知新の会 自然に関する講演会「丘陵を飾る花と私たち」
みなさん、こんにちは。
瑞穂町周辺も木々が徐々に色づき始め、すっかり秋めいてきました🍂
本日けやき館では、第183回温故知新の会・自然に関する講演会「丘陵を飾る花と私たち」を開催しました。本日までが会期の写真展「丘陵の花」の関連イベントで、講師は森林インストラクターの久保田鷹光さんです。
講演では、展示してある花の写真を紹介しながら、咲いている時期・周囲の環境・実際の大きさなどについて解説していただきました。「今日はどんな花に出会えるか?……心躍る瞬間です」という言葉に、久保田さんの花に対する想いが溢れています。
また講演では、カシノナガキクイムシによる「ナラ枯れ」についても説明がありました。近年狭山丘陵でも急速に被害が広がっていて、樹が枯れて夏でも葉が茶色くなってしまいます。さいたま緑のトラスト協会6号地会員として、「ナラ枯れ」の現状を知ってもらいたいという思いから、講演に盛り込んだとのことです。そして講演の最後には、久保田さん流の草花の撮影方法についてお話しくださいました。
普段は気がつかない道端の草花でも、発見してよく見てみると、なんだかほっこり癒されますね🌷
次回の温故知新の会は、塩島清志さんの「瑞穂町の古文書あれこれ」です(11月20日実施)。
みなさんの参加をお待ちしています。
2022年11月06日
企画展「栗原家文書展」ギャラリートーク
みなさん、こんにちは。
10月29日に企画展「栗原家文書展-村々のあゆみと名主の仕事-」の関連企画、ギャラリートーク(第1回目)を開催しました。
〈ギャラリートークの様子〉
栗原家文書展は、駒形富士山地区に伝わり、瑞穂町の有形文化財にも指定されている栗原家文書を紹介する展示です。
今回は、注目したい古文書を数点ずつ取り上げながら、解説しました。
江戸時代の古文書を見る時には、色々な背景を知っているとより理解が深まります。
例えば、名主の仕事の一つである、年貢はどのように領主に納められるのか。
少し細かく解説すると、「検地帳(水帳)」にもとづいて、領主から村の名主に対して「年貢割付状」という、年貢を納めるべき額を記した文書を出します。
村は、「年貢割付状」に従い、数回に分けて領主へ年貢を支払います。
年貢が全て領主へ支払われると、領主から村へ「年貢皆済目録」が出され、その年の務めを終えることができます。
以上が一般的な年貢上納の流れです。
ちなみに、栗原家の場合には4つの村を束ねる名主となっているので、4村の組頭の上に栗原家が立って取りまとめをします。
地域の文書は、個々の事情によって多少変化があります。
このような流れを知って、文書を見ると少し見方が深くなってくるのではないでしょうか。
〈質問もたくさんいただきました〉
ギャラリートークに参加していただいた方々は、瑞穂・入間・所沢と近隣の方が多かったので、自然と地域の話が盛り上がりました。
みなさん地域の歴史について関心が高いですね。
次回のギャラリートークは、11月19日(土)14時~15時までです。
少し違った内容にする予定ですので、ご興味ありましたらぜひ参加してください。
2022年10月23日
写真展「丘陵の花」のギャラリートークを行いました
みなさん、こんにちは。
けやき館では現在、写真展「丘陵の花」を開催中ですが、今日はその関連イベントとしてギャラリートークを行いました。
解説してくださったのは、撮影者の久保田鷹光さんです。
この写真展では狭山丘陵や加治丘陵など、丘陵で咲く草花の写真を約40点ほど展示しています。身近な花から珍しい花、大きな花からわずか数ミリの小さな花の写真も展示しています。
久保田さん曰く、「その花の最も美しい瞬間や、特徴ある姿形の草花を写しました」とのことです。また、「良い写真を撮るには、良いモデル(草花)を探すこと」、「ベストショットを撮るには、何度も足を運ぶこと」だそうです。お仕事を退職されて20年になるそうですが、まだまだお元気で野山を歩いて撮影を続けられています。
写真展「丘陵の花」は11月13日(日)まで開催しています。また、最終日(11月13日)には、久保田さんによる講演会「丘陵を飾る花と私たち」も実施します(講演会は要予約)ので、みなさんのお越しをお待ちしています。
2022年10月18日
写真展「丘陵の花」が始まりました
みなさん、こんにちは。
すっかりと秋めいた気候になってきましたが、いかがお過ごしですか?
けやき館では、今日から11月13日(日)までの会期で、写真展「丘陵の花」が始まりました。
写真を撮影されたのは、けやき館でもお馴染みになった森林インストラクターの久保田鷹光さんです。今日は展示初日ということで、久保田さんご自身が、けやき館にいらしてくださいました。
前回の写真展から約2年の時を経て、その間、狭山丘陵を中心に季節ごとに草花を追い続けて撮影した、渾身の一枚一枚を約40点ほど展示しています。
関連イベントとして、10月23日(日)14時からギャラリートーク(予約不要)、11月13日(日)13時30分から温故知新の会・自然に関する講演会「丘陵を飾る花と私たち」(要予約)を開催します。
丘陵にひっそりと咲き誇る草花たちの写真をご覧になり、生命の息吹を感じとってください。
みなさんのお越しをお待ちしております。
2022年10月18日
企画展「栗原家文書展」始まりました
みなさんこんにちは。
10月15日より、企画展「栗原家文書展-村々のあゆみと名主の仕事-」が始まりました。
この展示は、けやき館のある駒形富士山地区(江戸時代の富士山村)の名主栗原家が所蔵する「栗原家文書」を展示・紹介しています。
〈企画展示室の様子〉
古文書を中心とした展示は、一昨年の「清水家文書展」(長岡地区)以来となります。
「栗原家文書」は1,500点の史料があるとされていますが、今回の展示では栗原氏がどのように村の仕事を行っていたかうかがえるような文書を選んで展示しています。
展示されている史料を一点紹介します。
〈宮寺領絵図〉
展示室に入ってすぐに展示されている「宮寺領絵図」です。
地域としては現在の瑞穂町の元狭山地区と入間市の二本木、宮寺地区が中心に描かれています。
ちなみに写真手前側が二本木の宿場、奥に見える山々は狭山丘陵となります。方角は手前側が北、奥は南になります。
〈絵図の中から、富士山村あたり〉
では次に富士山村のあたりを見てみましょう。地図の上の山は狭山丘陵と狭山神社の山で、方角は南、手前側が北となります(ちなみに「池」は狭山池(箱根ヶ崎村)のこと)。
富士山村の部分は「ふじ山村」と記され、領主である旗本の「大田嘉兵衛分」と書かれています。
十字になっている道は、南北は日光街道、東西は高根街道となり、左側(東側)は高根、宮寺方面となります。今でも「辻」という屋号を持っている方もいます。
このあたりは家の数も多かったと見られ、絵図でも屋根が描かれています。一方で奥の方は「作場」とあり、畑が広がっていたと考えられます。
江戸時代の村々の様子を少し想像しやすくなったのではないでしょうか。
企画展「栗原家文書展-村々のあゆみと名主の仕事-」は12月4日まで開催しています。ぜひお越しください。
ブログでは、展示の情報や見どころなどをお知らせしたいと思います。
2022年09月02日
瑞穂中学校 職場体験実施中 ~その2~
みなさん、こんにちは!
暑い暑い💦と思っていた夏も、気がつけば9月になり、季節の移ろいを少しずつ感じるようになりましたね。
けやき館では9月2日まで、瑞穂中学校2年生による職場体験が行われました。
体験内容の一つに、けやき館周辺の史跡見学があります。今回は、水準点・狭山池周辺・狭山神社・五輪様のカキの木などを見学しました。
道すがら、道標石・馬頭観世音碑・常夜灯・庚申塔などの石造物も見て回りました。普段何気なく通っている道も、注意の目を向けてみると、いろいろな歴史的・文化的な遺物が、今でもあちこちに残されているんですね。
また、今回の職場体験では、常設展示室に置かれている「ワークシート」(クイズ)を一人一枚作成するというのが、生徒たちへのミッションの一つでした。常設展示や解説を見ながら考え、問題の選定・写真撮影・PCへの入力までを行いました。
瑞中生が作った「ワークシート」ニューバージョンは、常設展示室に設置してありますので、けやき館にいらした際は是非この「ワークシート」にチャレンジしてみてください。
みなさん こんにちは。
けやき館では、先月の瑞穂第二中学校に続き、今は瑞穂中学校の職場体験が行われています。
職場体験実習とは、生徒が事業所などの職場で働くことを通じて、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動のことで、けやき館でも地元中学生を毎年受け入れています。
まずは講義の様子から。
瑞穂町の歴史については、約2万年前から人が住んでいたといわれています。
中学校で学んだこと、住んでいるところの歴史などを合わせてお話しました。
〈瑞穂の歴史について〉
自然については、狭山丘陵の雑木林がどのようにして現在の姿へとなっていったのか、また、自然に人がどのように関わっていったのかについてお話しました。
〈瑞穂の自然について〉
資料館では、古文書も扱います。
今から200~300年前の江戸時代の古文書には何が書いているのか、また、古文書に触れる時の注意点について話し、注意点を守りながら気を付けて撮影をしました。
〈古文書を撮影してみよう〉
職場体験実習の一部の様子をお伝えしました。
職場体験はまだ続きますが、温かく見守ってください。
2022年07月17日
第176回 温故知新の会「地口絵に見るユーモア」を実施しました
みなさん、こんにちは。
最近は戻り梅雨のようになったり暑くなったり、天候が目まぐるしく変化していますが、いかがお過ごしですか?
本日けやき館では、第176回温故知新の会・郷土歴史講演会「地口絵に見るユーモア」を開催しました。講師は、はむら自然友の会代表で羽村市郷土博物館登録郷土研究員の岡﨑学さんです。
講演では、岡﨑さんご自身が多摩地域の祭礼や地域の祭りで撮影した地口行灯(じぐちあんどん)の写真を使いながら、行灯(灯籠ともいいます)に描かれた地口絵について、絵解きの楽しさを解説してくださいました。
江戸時代の中期ころから始まったとされる地口絵は、ユーモアたっぷりの言葉遊びを表現していて、ウィットに富んだ文言(地口)が愉快な絵に添えられています。
講演の中では、クイズ形式で次のような写真も紹介しました。左の地口は「喰い過ぎけんちん」、右の地口は「太鼓を日で干す」です。 元句は、どちらも有名な戦国大名の名前ですが、分かりますか?
次回の温故知新の会は、隅内利之さんの「論理的思考力を育む課題追求型授業」です(8月7日実施)。
みなさんのご参加をお待ちしています。
2022年07月12日
常設展示室のクイズがバージョンアップしました!
みなさん、こんにちは。
先週、瑞穂第二中学校の生徒たちが、けやき館に職場体験に来たことは、ブログでもお伝えしましたね。
その二中の生徒たちが、常設展示室に設置されている「めくりクイズ」の問題を新しく作ってくれました\(^o^)/
実は三日間の職場体験を通じて、一人一問、問題と解説を作成するというのが、今回の生徒たちへのミッションでした。
常設展示室にあるさまざまな資料や図書コーナーの書籍を見ながら、問題と解答・解説を考えます。下書き用に手書きして、言いまわしなどを配慮しながらパソコンに入力し、印刷・パウチ加工して展示室に設置しました。
完成した「めくりクイズ」がこれ ↓ です。左側が従来の問題、右側が生徒たちが作ってくれた新作問題(3問あります)です。
けやき館にいらした時は、是非このクイズにチャレンジしてみてください。
2022年07月10日
地口絵の写真展が始まりました
みなさん、こんにちは。
例年になく早い梅雨明けで、毎日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?
けやき館では本日10日(日)から、写真展「笑いの原点 地口絵を楽しむ ~多摩の地口行灯~」が始まりました。会期は17日(日)までの約一週間で、短い期間での展示となっています。
写真を撮影されたのは、はむら自然友の会代表で羽村市郷土博物館登録郷土研究員の岡﨑学さんです。本日は展示初日ということで、岡﨑さんご自身が、けやき館にいらしてくださいました。
「地口」とは、よく似た発音や言いまわしの言葉遊びで、江戸の文化を今に伝える笑いの原点の一つです。内容は、単なるダジャレや語呂合わせの類から、ユーモアたっぷりのもの、さらに古典や歴史などの知識を必要とするものまであります。
この地口は「焼酎みまい」、元句は「暑中見舞い」です。地口絵では、飲兵衛(?)の男が焼酎を見ないようにしていますね。
なお、7月17日(日)には、温故知新の会・郷土歴史講演会「地口絵に見るユーモア」が開催されます。講師は岡﨑学さんです。残席が少なくなってきましたので、興味のある方はお早めにお申し込みください。
では最後に問題です。次の地口絵の元句は何でしょう? 地口は「釜むれないに飯しこげるとは」です。ヒントは、百人一首にある和歌の下の句です。答えは、けやき館に来て確認してください (*^▽^*)
みなさんのお越しをお待ちしております。